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イラストに対する手描きとCGの関係 その1

どうもお久しぶりです

最近絵柄を変えようといろいろ試行錯誤してたんですがそこでアナログとCGについての考えが少し変わったみたいなんでちょっと話してみようかと思います

※長いので読みたい人は追記を見てね

まあまずは新作のこのイラストを見てくださいな

羽とリボンmini

アナログの水彩系の画材を主に使って描いてみました

形的にはあんまり絵柄変わってないような感じですが今回は主に色の塗り方とデジタル作業に関して結構変更を入れてあります

まず今まではアナログで描くイラストは基本絵が完成するまでアナログで細部まで描き込んでからコンピューター上に取り込んで必要最低限の修正と色調補正を加えて完成でした

しかし今回はあえてアナログだけでは完結させずに途中まで塗り進めたら次はそれを下地にCGを使って完成形まで持っていくというやり方にしてあります

具体的にアナログで描いたのは下の画像までです

羽とリボンアナログ

ブログに載せる予定ではなかったのでちょっと彩度を高めにしてありますが完成型との違いはよくわかると思います

これをベースにフォトショなどで上にレーヤーを重ねて細部を塗っていきます

どうしてこういう方法を取るかというとより自由な表現をおこないたいからです

これまでの描き方はアナログで描いた絵を1つの作品として成立させられるほどの完成度を求められていました

しかしそれにはミスの許されないとてもシビアな作業をひたすら続ける必要があります

特に僕がメインに使う耐水性の水彩画材なんてのは失敗しやすい上に修正も利きません

大きな失敗をしないためには十分に作業工程を計算した上で慎重に繊細な作業をしてくことになります

しかし果たしてそうやって完成した絵は本当に自分の描きたかった表現を実現出来ているのだろうか

失敗を恐れて消極的なタッチになっていないか?アナログ特有の質感が損なわれていないか?

実際振り返ってみると過去の自分はミスをしないという制約に縛られて不自由な表現を強いられていたと実感させられましたね

芸術というものは自由でなければいけないんですよ

ツールや固定概念、常識によって表現の可能性を潰された絵なんか見てる方も描いてる方もきっと楽しくありませんよ

だから今回は思い切って今までの考え方を捨て去って自由に筆の赴くまま塗ってみました

全体的な完成予想図だけ頭の中に置いてあとは水彩の個性を活かした大胆なタッチでドンドンと進めていきます

今までは計算とかして左脳で描いてた感じだろうけど今回は感性に任せて右脳を使いまくったんでしょうね

大胆に描いてるので途中はみ出したりしたところもあるけど放置

目立ったマチエールなんかが大体できたら次はコンピューターに渡します

ここまでの作業で一番重要なことはアナログでしか表現できない効果を作るということです

丁寧な塗りとか色の調整とかはいくらでもコンピューターでできますしそっちでやったほうが効率がいいです

でも水彩絵具が紙に染み込んだ模様とか複雑な滲みだったりはどうやってもCGでは表現しきれません

自由に大胆に色を塗ることで予測不可能な効果が生まれてくるのです

そういったアナログ独自の効果があることで絵に味と個性が出てくるんですよ

僕が後半の作業をデジタルでやるのはこういった自由な表現を極力阻害されたくないからなんです

背景のある人物画それもコミック調の絵柄だとどうしても塗り分けというものが必要になってきて、そうすると水彩では塗り方が制限されてしまうことが多いんです

だったら最初からCGで塗ってみれば手描き独自の表現は再現し切れない

じゃあどうするかと行き着いたのがこれなんですね

アナログでとりあえず自由に塗って結果ミスしたとこはCGで修正・調整して細部を描き込む

そこでアナログとデジタルの割合をどうするかですがそれは次に